Pythonでは引数に型指定がないが、エラーが発生しやすいのではないか?

引数に型指定がないが、エラーが発生しやすいのではないか?


Python は動的型付け言語なので、関数やメソッドの引数や戻り値に型の指定がなくても動作しますが、その分 予期せぬ型の値が渡されたときにエラーが発生しやすい という欠点があります。

例:型指定がない関数(動作するが危険)
def add(x, y):
return x + y

add(1, 2) # OK
add("a", "b") # OK(文字列結合になる)
add(1, "b") # NG TypeError: unsupported operand types

このように、意図しない型でも実行できてしまうことがあるため、
バグに気づきにくくなるという問題があります。

対策:型ヒント(型アノテーション)を使う
Python 3.5以降では、関数の引数や戻り値に型ヒントをつけることで、安全性を高めることができます:

def add(x: int, y: int) -> int:
return x + y
型ヒントをつけても、Python の実行時に型チェックは行われませんが、次のようなメリットがあります:

mypy や Pyright などのツールで静的型チェックが可能

IDE(VSCode, PyCharmなど)で補完や警告が働く

他の開発者(または未来の自分)にとっても、型の意図が明確になる

GUIアプリでも型ヒントは有効
例えば、あなたが構築された transcribe() 関数に型ヒントを加えると:
def transcribe(self, audio_path: str) -> None:
このようにしておくことで、「audio_path には文字列が来るべきである」ということが明示されます。

結論
Python は型指定がなくても動作するが、意図しない型の入力によるバグが発生しやすい

型ヒント(type hint)を活用することで、コードの安全性と可読性が向上する

型ヒントは実行速度には影響せず、安全性とメンテナンス性の向上に貢献