なっとく、なっとく
2013年12月5日

正常化の偏見を持たないこと 大規模自然災害からの避難

正常化の偏見というのは、心理学の用語ですが、
主に災害を研究する関係者の専門家たちが口にする言葉のようです。

しかし、この、正常化の偏見という言葉には、私たち一般の人間が十分に注意しないといけない意味が潜んでいます。

大規模災害に学び、正常化の偏見をよく考えておくことで、
明日来るかもわからない、被害を予想しえない程の大きな災害に早めの対応ができるかもしれません。

正常化の偏見というのはどういうことでしょうか。
偏見というくらいですから 何かの勘違い まちがった見方をさしているのでしょうが、一般の人にはなじみのない言葉です。

この正常化の偏見というのは、経験者こそがおちる間違った考えかたなのです。

人は、何かの判断をする場合に、経験と照らし合わせて、都合のいい判断、より安心できる判断をしてしまうといいます。この自分勝手な、都合のいい判断こそが、正常化の偏見なのです。

たぶん今回も大丈夫だろう・・という 自分にとって都合のいい考え方、安心感につながる考え方を人間は取ってしまうといいます。
過去に似たような経験をした経験者の方が、正常化の偏見に陥ってしまうのです。

そうゆう災害にあった経験が、まったくない人は、十分に注意して すぐに避難を開始します。
一方、経験者は、前に経験した災害の記憶を思い出し、少し強い程度じゃないのかなどと、避難までは考え無い。のんびりとかまえてしまう。
勝手な想像で危険を過小に判断してしまうのです。
過去の経験があるあまり、今回も、いつものとおり、同じ程度だろう・・と判断するわけですね。
その結果逃げ遅れて犠牲になってしまう。

最近の大規模な自然災害においては、これまでの経験は非難の判断の根拠にはなりません。経験を基にした自分の考えには意味がありません。
大きな被害が予想される災害の発生事前には、都合のいいように 自分勝手な考えをもたないことが大切です。

地球温暖化の影響で、最近の災害は非常に大きくなっています。
大規模かした災害は、これまでの経験の中で得た知識と比較にならないほど遥かに大きな被害をもたらします。

幸いこれらの温暖化に伴う水害や台風災害などは事前に予測できるものです。
避難をする時間的の余裕があるわけですから、決して過去の経験があてにならないことを肝に銘じ、まず最大限の避難を考えることが大事です。
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